お金を増やしたいなら積立型保険はやめよう② 〜返戻率〜

古田島 三和
by 古田島 三和
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返戻率とは

前回の記事

『返戻率に騙されちゃダメですよ!』

とお話ししました。
えっどういうこと?と思った方もいるかもしれません。

今回は返戻率とは何か
どうして騙されちゃダメと言ったのか
そのことについて詳しくお伝えしていきますね。

「返戻率」という言葉、
聞いたことがある人もいれば聞いたことがないという人も多いかもしれません。

この「返戻率」、保険商品で使われる保険特有の言葉ですね。
なので保険に加入したことがないという方にとっては耳馴染みのない言葉だと思います。

返戻率というのは
払い込んだ保険料に対して、解約したときに戻ってくるお金(解約返戻金)がどのくらいあるかという割合のことです。

返戻率=解約返戻金/保険料総支払額×100

自分が払った金額と解約返戻金が同じ金額の場合は返戻率100%、
100%より大きい数字であれば支払った金額より増えているということです。

例えば
解約返戻金が750万円
支払った保険料の総額が500万円だったとします。

この場合、返戻率150%ということです。
つまり支払った金額の1.5倍になったいうことですね。

でも皆さん気づいていますか?

この返戻率には「時間」の概念が入っていません。

「自分が支払った金額に対して増えた」のは事実ですが、
これを達成するために何年かかっているか?というのも重要な要素です。

同じ返戻率150%だとしても、
それを達成するのに「5年」で達成するのと、「30年」かかって達成したのでは全然違いますよね。
皆さんならどちらが好きですか?w

つまり「返戻率○%」だけではお得かどうか「わからない」ということです。

「返戻率」というのは保険特有の言葉だと言いましたが、
一般的に、金融商品においては「利回り」を使用することがほとんどです。

「利回り」というのは投資した額に対して増えた収益割合のこと。
「年利○%」と使ったりしますが、これは1年間の利回りのことです。

突然ですが、ここで質問です。

「返戻率150%の商品」と「年利4%の商品」どちらがお得なのでしょうか?

答えは、、

「比較できない!」です。

先ほど返戻率は時間の概念が入っていないと言いました。
年利は1年間当たりの利回りです。

この2つ、そもそも違うものであり、比較をしたければ「物差し」を揃えないとわからないわけです。
そこで「物差し」を揃えて比較してみましょう!

保険商品も金融商品の一つですので、「返戻率」ではなく「利回り」に統一して比較をしていきます。

終身保険を利回りで表してみよう

前回の記事で終身保険の活用例として2つのケースを出しました。

今回はケース①の学資準備として終身保険を活用する例で見ていきましょう。

目的:お子さまの学資資金を18年後に400万円準備する。
被保険者(保険がかかっている人):父親(32歳)


【終身保険】
死亡保険金:560万円
保険料を支払う期間:50歳まで(18年)
毎月の保険料:20,339円(死亡保険金を元に算出するためちょうど2万円にはなりません)

具体的に試算表を載せてみます。 

表の見方ですが、

「保険金額A」というのが死亡保険金額です。
こちらは保険加入後亡くなるまで、もしくは解約するまで常に560万円です。

「払込保険料累計B」は払っていく保険料の累計です。
年々増えていき、18年後の50歳で払込が終わるので、その後の累計金額は増えていないことが表でわかりますね。

「解約時払戻金E(C+D)」が解約したときに戻ってくる金額です。
「解約返戻金」がこれですね(メーカーによって使用する言葉が異なります。)

そして「解約時払戻率F(E/B)」が「返戻率」のことですね。
表を見ていただくとわかるように、払込期間中は返戻率が100%以下です。
つまり、払込が終了する前に解約すると損をするということです。

しかし、払い込みが終了すると、100%以上になり、経過年数が増えるごとに割合が増えていくのが表からわかります。
例えば20年「104.8%」に対して、30年「110.7%」、40年「116.5%」と増えていますよね。
この経過年数が増えるごとに解約返戻金が増えていくというのが終身保険の特徴でもありますが、今回の例は学資準備を目的としていますので、18年後に解約して使用するということで見ていきましょう。

実は表は1年ごとの解約返戻金が載っていますが、経過日数によって金額は変わります。
(表の詳しい見方についてはこちらでは省かせていただきます。)

そこで見ていただきたいのは、赤枠で囲ったところですね。
18年後に払込が終わってすぐに使うので解約します!といった場合がこの赤枠の部分です。

払込保険料累計:4,393,224円
解約払戻金:4,556,272円
解約時払戻率(返戻率):103.7%

つまり
18年後に16万円プラスになります。

ちなみに終身保険は保険商品なので、
年齢や性別、保険料の払込期間などで保険料が変わり、返戻率も多少変わってきます。
どういうことかというと、
毎月の保険料が全額積み立てにまわっているかというとそうではありません。
一部は保障にまわっています。

つまり死亡保険金560万円部分にも支払った保険料の一部が充てられているというわけです。 
保障部分にかかる保険料は年齢や性別などで変わってくるので、人によって返戻率が変わるということです。

話を戻し、
18年後に返戻率103.7%になったこの終身保険、
利回りに直すとどうなるでしょう。

楽天証券の「積立かんたんシミュレーション」を使って計算してみました。

はい、「0.4%」です!

返戻率103.7%、16万円プラスになります!というこの終身保険は
「利回り0.4%」の商品ということです。

あれっ?思ったより低かったな~とかこんなもんかなとかいろいろな声が聞こえてきそうですが、
お子さまの学資準備のために18年間払い続けてたった0.4%の利回り。

これお得だと思いますか??
私はお得だと思いません。

お金を増やしたければもっと他にいいものはたくさんあります。

同じ時間、同じお金をかけるのであれば、
より増えるものを選びたくないですか?

お金を増やしたいなら積立型保険はやめましょう!



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