為替リスク

倉石 優子
by 倉石 優子
Comments are off for this post.

あなたは、外貨建ての商品(預金・保険・FX・株・投資信託など)の提案・説明を受けたことがありますか?

その際、営業マンが必ず契約前に説明しなければならない項目として「為替(変動)リスク」があります。
これは、金融商品販売法(保険業法・銀行法も同等)に係る重要事項の説明にあたり、
法律で義務付けられています。

例えば、
「外貨預金には為替変動リスクがあります。為替相場の変動により為替差損が生じ、お引出し時の円貨額がお預入れ時の払込円貨額を下回る(元本割れとなる)リスクがあります。」
このような文言が記載されています。

「元本割れとなる(資産が目減りする)」と聞くと、
それだけで拒絶反応を示してしまう方も多くいらっしゃいます。

ところで、
risk(リスク)とdanger(デンジャー)の違いについて聞いたことはありますか?
どちらもよくないことが起こる可能性や危険性を示す名詞ですが、
両者の間には明確な違いがあります。

・リスクとは、
「マネジメント(管理)」したり「コントロール」したり「ヘッジ(回避)」したりできる危険のこと。

・デンジャーとは、
手立てが全く効かない種類の危険のこと。

例えば、道を横断する時に、車が走ってきて引かれてしまう「リスク」に対しては
左右を見て安全を確認してから渡る、歩道橋を探して渡る、
走ってくる車のスピードに対して自分が安全に渡れると思ったら渡る、というように
「リスク」は「マネジメント」したり「コントロール」したり「ヘッジ」したりすることができます。
しかし、道を渡っている最中にいきなり地盤沈下が起こり地面が割れて地中に落っこちてしまう
「デンジャー」は、誰にも予測できません。

上記の例を踏まえて「為替リスク」とは、何でしょうか?

投資の世界では「リスク」という言葉は、
「振れ幅があること、確実ではないこと」という意味があります。
必ずしも「損失」を意味するわけではありません。

例えば1ドル=100円の時に100ドルの株を買った(円換算で10,000円)場合。

円安で1ドル=120円になった際に円換算すると12,000円となり、
2,000円の評価益が出ます。
その逆に円高で1ドル=80円となった場合に円換算すると8,000円となり、
2,000円の評価損が出ます。

自分がどの程度のブレ幅(リスク)なら許容できるかを考えて商品を選ぶといいでしょう。

下図をご覧ください。 

20年間毎月1,000ドルの積み立てを行った時、実質の積立総額が緑枠 です。
青枠:利回り4% 、赤枠:利回り10%で運用ができた場合の
それぞれの為替リスクについて考えていきましょう。

円安に振れると、いずれの場合にも評価益が出ることになりますので
円安に振れることについては考えなくても大丈夫です。
あなたが考えるところは、どこまでの円高リスクを許容できるのか。
もしくは、今後どの程度まで円高が進む可能性があると考えるのか。

4%の利回りで運用できた場合(青枠)、損益分岐となるのは1ドル=70~75円の時。
10%の利回りで運用できた場合(赤枠)、損益分岐となるのは1ドル=35~40円の時。
(枠からはみ出てしまって記載できていませんが)

前回のブログ「円高と円安」で戦後から現在までの為替チャートの図表も載せましたが
戦後最大の円高は1ドル=75円です。
もちろん、未来のことは誰にもわかりませんのでここからは個人の考え方次第、
あなたがどこまでの円高リスクを許容できるのか、
もしくは1ドル=75円以上の円高が起こり得るかどうか、
が、この投資を始めるか始めないかの1つの判断基準となるでしょう。


「リスク」と「デンジャー」は違います。

今まで、「為替リスク」と聞いただけで拒否反応を示していた方は、
「リスク」と聞いて思考停止状態に陥るのではなく、
以上のことを念頭に置きながら一度、
その商品のリスク(振れ幅)と自分の許容度を冷静に考え、検討してみることをお勧めします。

国内商品で運用益がそれほど見込めないものであれば、
為替リスクの許容度は必然的に狭くなってしまうでしょう。
運用益が大きくなればなるほど、許容できるリスクの範囲は広がります。
皆さんにぜひ知っていただきたいのは、
海外商品の中には、中長期の投資商品で国内商品に比べ大きな運用益を見込めるものがある
ということです。

弊社のお勧めする「海外投資」を学んでみませんか?
まずは、こちらのページの最後についている「海外投資オススメ度診断」から
すすんでみてください。


少し「為替リスク」とは話は変わりますが、リスクについて調べていたところ下記の文章を見つけました。いかに子供からケガのリスクをなくすかという事について書かれています。

安全管理の指針となるリスクマネジメントを細かく設定することは、子どもの行動の 先回りに過ぎません。リスクマネジメントが悪いわけではないのですが、子どもの遊び から「ケガをする」ことを抜き取ってしまうのではなく、ある程度の危険要素を残して、 子どもの成長につながる環境づくりを考えてみませんか。ケガを通して気づき学ぶ“遊 びの力”を信じて、子どもの遊びをじっくりと見守っていきませんか。(https://www.pref.kanagawa.jp/documents/11008/8.pdf)

少しの「リスク」も排除しようとするより、例え少しくらい怪我をしたとしてもそこから学ぶことも多いと言っていますが、本当にその通りだと思います。子供の冒険を先回りして潰してしまわないように、肝に命じようと思いました。

記事を書いた人

Comments are closed.