〝金融のプロ〟が知られたくない真実。「平均回帰」って知ってる?

小川 竜一
by 小川 竜一
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「アクティブファンドとパッシブ(インデックス)ファンドではどちらが有利なのでしょうか?」という質問をよく受けることがあります。

実はこれ、すでに半世紀以上も前に答えが出ているんですよ(笑。

しかもその答えは〝金融のプロ〟と呼ばれる人たちにとって〝不都合な真実〟です。

金融という奇々怪界の世界では、「簡単なこと」が言葉巧みにもっともらしく「すごいこと」のように表現されることがしばしばあります。

これが素人さんがコロッと騙されてしまう要因の一つになっているのですが、言われてみれば当たり前だよねということが非常に多い世界だということを覚えておいて損はありません。

今回はその典型である、ファンド投資戦略においての「アクティブファンドが素晴らしい!」「パッシブファンドが素晴らしい!」という「アクティブvsパッシブ論争」を通じ「平均への回帰」を学ぶことがテーマです。

「アクティブvsパッシブ論争」に終止符を打ち、あなたが〝金融のプロ〟に騙されないために知識をつけていきましょう。

選抜クラスはすごいのか?

有名な「学校の例え話」を使って解説していきます。

学校で、偏差値60以上の成績優秀な生徒だけを集めて「選抜クラス」をつくったとしましょう。

当然、次回の試験では「選抜クラスの平均点は学年平均より高くなる」という予想はつきますよね?

この選抜クラスの優秀な生徒というのが「ファンドマネージャー」です。

高度なファイナンス理論を操るファンドマネージャーは、知識において、特に情報においては、数多くいる一般投資家よりはるかに優位にあります。

それに対してパッシブ(インデックス)ファンドというのは、プロからど素人までを含めた「全投資家の平均値」という見方ができます。

ではここで、あなたに質問です。

ファンドマネージャーが運用する「アクティブファンドの投資成績(選抜クラスの平均点)」と、株式市場の「インデックス(学年平均)」と、どちらのグループの方が成績がいいと思いますか?

選抜クラスの平均点です!
って心の中で叫びませんでしたか(笑?

結論、どちらが優秀だったのか。

実は、全世界で経済学者をはじめ多くの人が意地悪な検証など含め、いろんな調査をした結果の結論はいつも一緒なのですが、アクティブファンドの平均的な投資成績は、常にパッシブ(インデックス)を下回っているんです(笑

「えっ?選抜クラスが負けちゃうの?」って思ったかもしれませんね(笑。

客観的に見て成績優秀だと思われる生徒が集まる「選抜クラス」であっても、試験の結果が〝平均以下(インデックス以下)〟なら、「選抜クラス」に集まった人たちは〝優秀〟でもなんでもないですよね。

しかもここから、さらにもう一つ結論が導けます。

そう、それが〝金融のプロ〟にとって不都合な真実。

アクティブファンドの投資成績が市場平均以下(インデックス以下)なのだとしたら、ファンドマネージャーは全世界の〝ど素人の投資家〟と何も変わらないということ。

そうなんです(笑。

すごく偉そうにドヤ顔のファンドマネージャーは、実は偉くもなんともないというか、実績が〝ど素人の投資家と変わらない〟という真実。

これが不都合な真実です。

長期的には〝普通の実力〟に戻っていく!という事実

誰にでも理解ができる単純明快な結論に至ったわけですが、〝金融のプロ〟達、金融業界の人達は「不都合な真実」を突きつけられて困惑したわけですよ(笑。

でもこれでは終わらなかったんです。

さらに〝金融のプロ〟達にとって追い討ちをかける最悪なことが起こります。

アクティブファンドの運用成績がなぜ市場平均を下回るのか、その理由を暴かれてしまったんです!

実はこれ単純な理由でした。

それは〝ど素人の投資家〟とほとんど同じような仕事しかできないくせに、ファンドマネージャーの給料が高すぎる!という笑い話のような理由。このコストがバカにならないわけです。

そのコストを賄うためにどうすると思いますか?

答えは「投資家から高い信託報酬を徴収する」という方法です。

アクティブファンド(選抜クラス)に対して、パッシブファンド(インデックスファンド)は信託報酬が安いので、その〝手数料の差〟だけ、アクティブファンド(選抜クラス)の平均的な運用成績はパッシブファンドを下回ってしまうのです。

この手数料のことを暴かれてしまっては〝金融のプロ〟達はたまったものではありません(笑。

彼らの〝優秀な頭脳〟で〝優秀な言い訳〟〝もっともらしい言い訳〟を一生懸命考えたわけですね。

たとえば、「平均値では真の市場の姿はわからない」みたいに。

実際にアクティブファンドといっても様々なものが存在しますから、確かに中には市場平均を大きく上回るものもあるわけです。

ちょっと言葉を変えて最初の「学校の話」で解説するとこんな感じ。

「選抜クラス」の中には、当たり前だけれど超優秀な生徒がいます。ところが何故か選び方を間違ってしまったというのです。選抜方法を間違って「とてつもないお馬鹿さん」が混じってしまったと。その「とてつもないお馬鹿さん」が足を引っ張るから、平均点で勝負すると「インデックス(学年平均)」と同じになってしまうという理屈です。

この主張は正しいのでしょうか? 

正しいか否かを調べるのは簡単です。「選抜クラス」の中で、前回の試験が良かった生徒と悪かった生徒を分けて、次回のテスト結果を比較してみればいいだけですよね。

で、実際に経済学者がとことん調べた結果はというと、残念ながら、結果は〝金融のプロ〟〝金融業界〟をがっかりさせるものでした。

平均(インデックス)より運用成績のよかったファンドは、翌年に下落することが多く、平均以下だったファンドは逆に上昇していたんです。

「超優秀な生徒」が、次の試験で「超お馬鹿さん」になりました。

「超お馬鹿さん」が「超優秀な生徒」になるのなら、「超優秀な生徒」と「超お馬鹿さん」の区別をすることには全くもって何の意味もない!ということになります。

つまり、運用成績が良かったのは〝ただのマグレ〟で、長期的には〝普通の実力〟に戻っていく!という事実。

これが、統計学でいう「平均への回帰」という考え方。

そしてこれが〝金融のプロ〟が知られたくない一番の真実です。

あなたへのメッセージ

「平均への回帰」という考え方、あなたはご存知でしたでしょうか?

ある一定の期間や条件であれば「超優秀な生徒」でも、次の試験で「超お馬鹿さん」

になってしまったり、その逆だったり。長期的には〝普通の実力〟に戻っていく!という事実は頭に入れておくべきでしょう。

もしあなたがこの「平均への回帰」という考え方を身につけていないとしたら、運用成績が良かった時期の都合の良い利回りや、都合の良い手数料の話を聞かされて、〝金融のプロ〟にとって都合の良い商品を買わされてしまうかもしれません。

ファンドのパフォーマンス(投資成績)は公開されているので調べるのはものすごく簡単です。もし時間があったら、あなたも勉強がてら一度調べてみてください。驚くこと間違いなしです(笑。

いかがですか?

〝金融のプロ〟が知られたくない一番の真実、「平均への回帰」というお話しでした。あなたが〝金融のプロ〟に騙されないための力になったとしたら幸いです(笑。

しっかり学びブレることなく〝がんばらない投資〟を続け、国にも会社にも家族にも依存することなく自由に生活できる資産構築を一緒に実現していきましょう!

以上、
「〝金融のプロ〟が知られたくない真実。「平均回帰」って知ってる?」でした。

それではまた来週お会いしましょう!



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