投資信託とETF

倉石 優子
by 倉石 優子
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『効果的に分散投資ができる金融商品として『投資信託』があります』

と前回の記事(リスクとリターンの関係)でお話ししました。

今回は、もう少し深くあなたにオススメの投資商品について紹介していきます。

投資の神様の投資法

あなたは、ウォーレン・バフェットさんをご存知ですか?

「世界三大投資家」の1人で、アメリカの投資家であり経営者・慈善家です。

アメリカの長者番付には1986年に5位に入って以来常連で、2020年には4位、2019年には3位に選ばれている大金持ちの今年91歳になるおじいさんです。

バフェットさんの投資手法は、

分散投資を行わず、基準を満たす優れた企業を買収あるいは株式を大量に取得するという集中的な投資

で、基準を満たす条件は、以下の4つということです。

・事業の内容を理解できる
・長期的に業績が良いことが予想される
・経営者に能力がある
・魅力的な価格である

そして基本的には、一度保有した株は長期投資が望ましいと言っており『Buy and hold』(一度買ったら簡単には手放さない)の投資戦略が有名です。

『Buy and hold』のスタイルで時には失敗することがあっても、
運用成績は、複利計算で約21%のリターンを約50年間に渡って出しています。
(元金10万円が50年後に13億7806万円になる計算です!)

このようなとてつもない運用成果を出しているバフェットさんのような運用ができれば、あなたもすぐにでも資産を増やすことができるのでは?と考えてしまうかもしれませんね。

しかし、バフェットさんのように長期的に業績が良いことが予想できて株価が割安な企業を見つけることが簡単にできると思いますか?

実は、これはすごく難しいことで、プロではない私たち個人投資家が同じ手法で成功しようとするとかなり危険な橋を渡ることになります。

なぜなら、投資の世界にはプロの投資家(機関投資家)が大勢いて、日々生業として優良企業を見分ける為の情報収集に励んでいます。情報収集のスピードや量において私たちのような個人投資家はプロ投資家に絶対に勝つことはないからです。

では、今までの話は何だったのかということになりますね・・・

ちょっと待ってください、まだ諦めるのは早いです!!

バフェットさんは、次の様にも言っています。

・一般投資家はインデックスファンドを購入すべきだ
・手数料の高いアクティブ運用型投資信託に手を出すべきでない

これは、私たちが日頃からお伝えしている“がんばらない投資”の基本の考え方のひとつになります。

投資信託についておさらいしよう



知っている方が多いと思いますが、投資信託には2種類あります。

インデックスファンド(パッシブ型)
→ 対象の指数(TOPIXや日経平均株価、S&P500など)に連動して運用

アクティブファンド(アクティブ型)
→ 指数を上回ることを目指してファンドマネージャーと呼ばれるプロが投資先を決定し運用

バフェットさんは上記インデックスファンドに投資をすることをオススメしています。

アクティブファンドはプロの投資家に払う手数料が高い傾向にあるということと、そしてなんと、長期投資で考えた場合にはプロ投資家が選んだ銘柄に投資するアクティブ型投資信託の大半が運用成績でインデックスファンドに負けているという事実があるのです。

下図は運用期間が長いほどアクティブ運用が不利ということがわかるデータです。
S&P500とは、アメリカの代表的な株価指数
(世界一やさしい米国株の教科書P83ページより引用)

この図を見ると、手数料の高いアクティブファンドに投資をする必要がないこともわかりますね。

ですが、割合は少ないけれども指数を上回る運用ができているアクティブファンドもあることは事実ですので投資に慣れてきてファンドの構成銘柄を検討できるようになってからアクティブファンドにチャレンジしても遅くないと思います。

ここでもう1つ、投資信託と同じ様に指数に投資ができる金融商品であるETFについても解説していきます。

ETF(上場投資信託)とは

ETFとはExchange Traded Fundの略で、日本語では上場投資信託のことを言います。

日銀がETFで運用しているという記事を以前に紹介しましたが、もう少し詳しく説明します。

1、証券取引所に上場している
一般的に投資信託とは証券取引所に非上場の有価証券で、ETFとは証券取引所に上場している投資信託です。

2、分散投資ができる
インデックスファンドと同じで基本的に指数に連動するように様々な銘柄を組み合わせて構成されています。その為、一口購入するだけで複数の銘柄に投資するのと同じ効果を得ることができます。

3、リアルタイムで取引できる
投資信託は、毎日1回ファンドの基準価格が決められるのに対して、ETFは証券取引所が開いている時間帯は株式と同じように価格の変動があり、自分の都合の良いタイミングで取引ができます。

4、手数料は投資信託よりETFの方が低め
投資信託もETFもどちらも運用手数料がかかりますが一般的に投資信託よりもETFの方が低いです。例えば、S&P500指数のパフォーマンスへの連動を目指すバンガードS&P500 ETF(VOO)の経費率は0.03%ですが、同じS&P500指数に連動する投資信託のSBI・バンガード・S&P500という投資信託の信託報酬手数料は約0.0938%です。一見そんなに差があるように見えないかもしれませんが、長期運用を前提に考えると大きな差となってきます。

次にデメリットについても挙げていきます。

1、分配金の再投資が自動でできない
投資信託の場合、発生した利益を再投資し複利で運用資金を増やしていくことができるのですが、ETFでは分配金を必ず投資家に支払う仕組みとなっていて自動的に再投資に回すことができません。分配金を再投資する場合には、自分で買い付けをする手間がかかり、売買時の手数料も都度かかります。

2、為替リスクがある
こちらは以前の記事(為替リスク)にも書いたとおりで、「リスク=ぶれ幅があること」ととらえてあなたなりのリスク許容度を考えてみてください。

まとめ



いかがでしたか?

再投資が自動的にできないというデメリットはあるのですが、これから知識と経験をつけつつ投資を楽しみたいというあなたには、より低コストでバフェットさんのおすすめするインデックスファンドと同じ銘柄に投資することができるETFがおすすめです。

また、知識を入れる時間をとるのが難しいけど運用を始めてみたいというあなたには、投資信託がおすすめです。ほったらかしでも効率的に積立投資ができる「がんばらない投資」でスタートしてみましょう。

まず一歩を踏み出してみると実感として投資を肌で感じることができると思います。
いずれも長期運用でコツコツと増えていくというイメージを体感して、次のステップ(単元株やアクティブファンドなど)にチャレンジしていくのが良いのではないでしょうか。



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