2025/12/10

インフレ時代のお金の守り方:女性経営者マリが金貨にたどり着いた理由

12/3発売の第2弾、第10章をご紹介

最近、ニュースで「インフレ」や「円安」という言葉を聞かない日はありません。物価が上がり続ける一方で預金金利は微々たるもの。実は、歴史的な円安とインフレの進行により、銀行預金など円資産の価値は目減りする一方だと指摘されています。つまり、口座の残高が変わらなくても、私たちのお金は放っておけば実質的に目減りしてしまうのです。そんな状況で資産を守るにはどうしたらいいのでしょうか?

昨今の世界経済の不安定さもあり、金(GOLD)への注目が高まっています。は「有事の安全資産」として昔から愛されてきましたが、最近では世情不安や主要通貨への不信感から金や銀が過去最高値を更新するほど人気が集まっています。実際、世界各国の中央銀行もこぞって金を買い増しており、資産防衛の手段として改めて「金」が見直されている状況です。インフレで通貨の価値が揺らぐ今、金の持つ普遍的な価値に期待する声が高まっているのです。

こうしたニュースを目にすると、「自分の大切なお金、このままで大丈夫かな…?」と不安になる方も多いでしょう。本日ご紹介する新刊第10章「『解放の日』が教えた資産防衛術 / マリ編」では、まさにそんな不安を乗り越えるために金貨への投資という行動を起こした一人の女性の物語が描かれています。東京・銀座でレストランを経営するマリは、2025年春に経験した突然の金融危機をきっかけに、資産を守るため地金型金貨の購入に踏み切りました。その決断に至るドラマを辿りながら、インフレ時代の資産防衛術について一緒に考えてみましょう。



突然の金融ショック:「解放の日」がもたらした恐怖

銀座の一角で高級レストランを営むマリは、情熱的で行動力あふれる女性経営者です。日々経営に奔走しつつも、プライベートでは新しい投資の勉強にも熱心に取り組んでいました。そんな彼女の日常を一変させる出来事が、2025年4月2日深夜に訪れます。店の仕込みを終えたマリが何気なくスマホの速報ニュースを見ると、アメリカ・ワシントンD.C.から信じがたいニュースが飛び込んできたのです。トランプ米大統領がローズガーデンで演説を行い、それを「解放の日(Liberation Day)」と称して各国への大規模な相互関税の導入を宣言したというのです。

「アメリカが世界中に関税をかける?」あまりに強硬な発表に、一瞬画面を疑ったマリ。しかし次第に事態の深刻さが明らかになるにつれ、彼女の胸は不安で締め付けられました。その夜、ニュース番組のキャスターは興奮気味に「歴史的な通商ショック!」と伝え、ニューヨーク市場では株価指数先物が急落。為替も乱高下し、安全資産と呼ばれる金価格でさえ下落する異常事態でした。世界中の投資家がパニックに陥り、手当たり次第に資産を売却して現金化を急いだため、金でさえ一時売り込まれたのです。マリも震える思いでスマホを握りしめ、「世界経済はどうなってしまうの?円の価値は?私の店は大丈夫?」と次々押し寄せる不安に眠れぬ夜を過ごしました。

翌朝、4月3日。早朝から出勤した彼女をさらに追い打ちしたのは、東京株式市場の暴落でした。日経平均株価は開市場直後に前日比1,600円以上も急落し、終値でも約1,000円安というリーマン・ショック級の下げ幅を記録します。店のスタッフたちも「まるでリーマン・ショックの再来だ…」と不安げにニュースを見つめました。マリの脳裏にも、2008年の金融危機2020年のコロナ・ショックによる経済混乱がよぎります。しかし今回はそれ以上に、通貨と資産への不安が世界を覆っているように感じました。「このままでは日本円だって危ないのでは?」──現実に、日本でも日銀の金融緩和修正観測が高まる中、物価上昇率が前年比2~3%に達しつつある時期でした。それなのに預金金利はほぼゼロ…。「お金の価値ってこんなにも脆いものだったのか」マリは金融システムへの信頼が音を立てて揺らぐのを感じ、身震いしたのです。

資産防衛の決意と「金貨」との出会い

幸いなことに、“解放の日ショック”から数日後、市場は一旦落ち着きを取り戻しました。トランプ政権が市場混乱を受けて関税措置の一部90日停止を発表し、さらに追加緩和を示唆したことでパニックが和らいだのです。すると今度は一転して、安全資産である金の価格が急騰し始めました。4月22日にはニューヨークの金相場が一時1トロイオンス=3,500ドルを突破し、東京でも金の店頭価格が1グラム=17,000円超えの史上最高値を記録するほどの上昇です。ニュースでは「金は『有事の金』と言われ、国際情勢が不安定なときに値上がりする傾向があります」と専門家が解説しています。その言葉にハッとしたマリは、「そうだ、金こそが最後の拠り所になるかもしれない」と直感しました。世界中の誰もが不安を感じる中で上昇する金の値動きは、混乱の只中にいた彼女にとってまるで啓示のように思えたのです。

振り返れば、「解放の日」に始まった一連の騒動は、マリに大切な気づきを与えていました。それは、「資産を安全に守ることの重要性」です。幼い頃からの夢だったレストラン経営に情熱を注いできた彼女にとって、お店も自分の人生も、築いてきた財産も、すべては守るべき大切なもの。その基盤が世界の情勢ひとつで揺らいでしまう恐ろしさを味わった彼女は、「もう二度と、何も備えないままこの恐怖を味わいたくない」と強く心に誓いました。恐れにすくんで何もできずにいるより、自ら動いて未来を切り拓きたい。そう決意したマリは、持ち前の行動力を発揮して資産防衛のための具体的な一歩を踏み出すことにしたのです。その「黄金の一歩」とは──資産の一部を金貨という形で持つことでした。

金貨で資産を守る:マリが実践した具体策

大きな決意を固めたマリは、自身の資産状況を洗い出し、どのように金へ振り向けるか綿密に検討しました。金融ショック前までの彼女は、多忙さもあって資産運用は「銀行任せ・保険任せ」にしていた部分が多く、会社の余剰資金はメガバンクの口座に眠ったまま、個人のお金も定期預金に預けっぱなしでした。しかし今回、「銀行に預けていてはお金が増えないどころか静かに価値を失っていく」現実を痛感し、資産の置き方を抜本的に見直すことにしたのです。以下はマリが実際に講じた主な資産防衛策のまとめです。

⚫︎1 預金の半分以上を金貨に換える

法人の待機資金や個人の貯金のうち、50%以上を思い切って地金型金貨に交換しました。日本円は比較的安定と思われていましたが、世界的な混乱に巻き込まれれば一瞬で揺らいでしまう現実を知ったからです。実際、日本でも物価上昇率が2~3%に達する一方、預金の金利はわずか年0.1~0.2%程度(当時)とインフレ率に遠く及びません。インフレ下では預金をそのままにしておくとお金の実質的な価値は目減りしていくため、現金のまま眠らせるよりインフレに強い金に換えておこうと判断しました。

⚫︎2 新NISA枠超過分の投資資金を金へシフト

彼女は従来から2024年開始の新NISA制度を活用し、つみたて投資枠+成長投資枠で上限付近まで投資信託やETFを購入していました。しかし、「解放の日」ショックでNISA枠内で運用していた海外株型の投信が大きく値を下げた経験から、非課税枠を使い切った後の運用方針を再考します。NISA枠外の運用益には約20%の課税がかかるため、リスク資産をむやみに増やすメリットは小さくなります。そこで、非課税枠を超える部分の資金は無理にリスク運用せず、安全資産である金に振り向けようと結論づけました。実際マリは、新NISA枠以上の手元資金で金貨を毎週コツコツ分散購入し始めます。一度にまとめて買わず、何回かに分けて購入することで価格変動リスクを平準化し、まるで貯金箱にコインを貯めるような感覚で「黄金の蓄え」を積み上げていきました。

⚫︎3 修繕積立金を英国ブリタニア金貨で保有

マリはレストラン店舗が入るビル一棟を所有しており、テナントから預かる建物の修繕積立金も管理していました。通常、このような将来の大規模修繕費に備える資金は「安全第一」で銀行預金で保管するのが通例です。しかし彼女は、この大事な積立金さえも思い切って金貨で保有する決断を下します。選んだのはイギリスのブリタニア金貨でした。ブリタニア金貨は英国王立造幣局が発行する代表的な地金型金貨で、99.99%の高純度を誇り、表面に現行君主の肖像、裏面に古代ローマ神話の女神ブリタニアが描かれています。その魅力は何と言っても世界的な信頼性と流動性の高さです。米国イーグル金貨やカナダ・メイプルリーフ金貨と並び国際市場で知名度が高いため、いざという時に現金化しやすい安心感があります。さらに1オンスだけでなく、1/2オンス・1/4オンス・1/10オンスとサイズのバリエーションが豊富なので、必要に応じ一部だけ売却して資金化することも容易です。実際マリは、積立金総額に見合うだけの1オンス金貨を購入しつつ、将来の細かな出費に備えて一部は1/4オンスなど小額の金貨でも保有しました。こうすることで「急な修繕で一部だけ現金が必要」といった場合にも柔軟に対応できるからです。何よりマリにとって印象的だったのは、初めてブリタニア金貨を手にしたとき胸に宿った強い安心感でした。盾と三叉槍を携え毅然と立つ女神ブリタニアのレリーフは、荒波の中で国を守護する守り神のよう。「この金貨が建物と私の店を守ってくれるお守りになるに違いない」と、マリは頼もしさを感じたと言います。

⚫︎4 積立型保険を解約して金貨の積立購入へ

最後にマリが見直したのは、数年前から加入していた積立型の変額保険でした。これは「将来のための積立と万一の保障を一度にできる」という触れ込みで契約した商品で、毎月保険料を払いながら積立投資もできる一石二鳥の保険です。当初はその言葉を信じて長く続けてきたものの、「解放の日」を機に資産を総点検する中で「この複雑な保険こそ真っ先に見直すべきでは?」と考えるようになります。落ち着いて内容を調べてみると、変額保険には見えにくいコスト制約が多いことが判明しました。毎月の保険料から保障コストが差し引かれ、25年で累計数百万円もの手数料がかかる試算だったこと、運用先が自由に選べず機動的な資産配分変更ができないこと、さらに解約しないと積立金を引き出せず流動性が低いこと…。市場急変時にすぐ動けないリスクを今回痛感したマリは、「こんなに不自由でコストの重い商品は不要だ」と判断しました。

実際、米国株に連動するETFなら長期平均7~10%のリターン実績がある一方で、保険の商品は手数料のせいで3~6%程度の利回りしか期待できないとのシミュレーション結果もあり、将来得られるはずだった利益が大きく削られる可能性に愕然としたといいます。「保険料を払い続けても資産形成には非効率ではないか?」──そう確信した彼女は早速解約手続きに動きました。多少の解約ペナルティはあったものの、数週間後にはまとまった解約返戻金が手元の口座に振り込まれます。マリはすぐさまその資金を引き出し、新たに地金型金貨の購入資金に充てました。

また、これまで毎月保険に支払っていた金額と同額を、今後は毎月コツコツ金貨の積立購入に回すことも決めます。こうして複雑で不透明な金融商品をポートフォリオから排除し、その代わりにシンプルで普遍的価値を持つ金という資産を積み上げていく方針へと舵を切ったのです。保険をやめたことで毎月の固定支出が減りキャッシュフローも改善。そして何より、「このまま保険を続けていたら将来ずっと感じていただろうモヤモヤした不安」が消え去ったことが大きな精神的メリットでした。「確かに変額保険は『運用次第で増えるかもしれない』という夢を見せてくれたけれど、その夢にはコストという名の鎖が巻き付いていた。それを断ち切ったことで、資産運用の自由を取り戻せた気がする」マリは手に入れた金貨の輝きを見つめながら、複雑な契約書や運用報告書も不要なシンプルな安心感に心からホッとしたのでした。

恐怖を行動に変えて:金投資で得た安心とこれから

5月の柔らかな陽光が差し込む店内で、マリは一人帳簿と向き合っていました。一連の資産防衛策を実行し終えた彼女の財務状況は、数ヶ月前とは劇的に様変わりしています。銀行の現預金残高は大きく減少しましたが、その代わりに手元には輝く金貨が積み上がっていました。まるで宝物を隠し持っているような不思議な感覚でしたが、不安はありません。「備えは万全だ」という静かな自信がマリの中に芽生えていたからです。もちろん、金価格が今後も常に上がり続ける保証はなく、場合によっては短期的に評価額が目減りするリスクもあります。しかし彼女にとって、それは些細な問題に思えました。なぜなら、今回の経験を通じて現代の金融システムにおける「信用」の危うさをまざまざと見せつけられ、その代替となり得る確かな「実物資産」として金を信じるに至ったからです。あとは腹を括って、時の流れを見守るだけ──金貨という心強い盾を携えた彼女の心は、以前にも増してしなやかで強くなっていました。

ふと顔を上げ店内を見渡すと、カウンターでは常連のお客様がいつもと変わらず食事を楽しんでいます。世界がどう揺れようと、ここには日常があります。マリは厨房から顔を出し、にこやかに「いらっしゃいませ、お味はいかがですか?」と声をかけました。「今日も美味しいよ」と返ってきた言葉に、彼女は思わず胸をなで下ろします。そう、このレストランこそ私の人生そのもの、守るべき大切な居場所なのだ──マリは改めてそう実感しました。

「あの日、『解放の日』のニュースを耳にしたとき、私は心の底から怯えました。世界の終わりが来るのではないかとすら思った。でも、あの恐怖があったからこそ、私は行動することができたんです」後に彼女はそう振り返ります。人は危機に直面すると本能的に「戦うか、逃げるか」を選ぶと言われますが、マリは逃げずに戦うことを選び、自らの資産を守る術を徹底的に考え抜きました。その過程で得た学びは数知れません。通貨への過信は禁物であること。リスクとリターンは状況に応じて柔軟に見直す必要があること。複雑な金融商品ほど思わぬ弱点が潜むこと。そして何より、恐怖に立ちすくむのではなく自ら行動する大切さです。恐れて縮こまっていては不安に飲み込まれて終わってしまうけれど、自ら一歩踏み出せば、たとえ状況をすぐに変えられなくとも自分自身は変えられる──マリはこの経験を通じて、自分の中に一本芯の通った強さが芽生えたように感じたと言います。

金融の知識や経済の動きは難しく感じるかもしれません。しかしマリの物語は、「大切なお金を守る」というシンプルで身近なテーマを、私たちに優しく教えてくれます。不安なときにこそ、自分や家族の未来を守るために何ができるかを考え、動いてみる。その選択肢の一つとして金投資は決して特別な人だけのものではなく、私たち誰もが踏み出せるものかもしれません。マリと同じように将来のお金に不安を感じている方は、ぜひ彼女のストーリーを本書で読んでみてください。金投資の第一歩として、ぜひ書籍を手に取ってほしいと思います。

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