2025/10/29

東海道五拾三次カード終了に見るコレクション投資の可能性

懐かしいカードの思い出とニュースの驚き

子どものころ、食卓に出てきた永谷園のお茶づけ海苔。封を開けると、小さなカードが入っていてワクワクした記憶があります。そのカードには歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」の美しい絵が印刷されていました。本日の日経新聞で、その「東海道五拾三次カード」が今年いっぱいで封入終了になるというニュースを知り、驚くと同時に少し寂しさを感じました。「あのおまけのカードがもう手に入らなくなるのか…」と聞くと、長年親しんだ文化が一つ幕を閉じるようで感慨深いですよね。とはいえ、この終わりは決して暗いニュースばかりではありません。実はここに、“文化”と“投資”という一見異なるテーマを結びつけるヒントが隠れているように思うのです。今回の記事では、このカード終了の話題をきっかけに、文化資産やコレクションの価値を長期的な資産形成の視点で優しく解説してみたいと思います。投資初心者の方も、中学生でも分かるくらい噛みくだいてお話ししますので、肩の力を抜いて読み進めてくださいね。



東海道五拾三次カードって何? – 食卓から広がる日本文化

まず、今回話題になっている永谷園の「東海道五拾三次カード」とは何か、簡単におさらいしましょう。永谷園のお茶づけ海苔などの製品には、2016年から小さなカードが封入されてきました。そのカードには江戸時代の浮世絵師・歌川広重による名作「東海道五十三次」の各宿場の絵が描かれており、全部で55種類あります。当初このカードは、ただのオマケ以上の意味を持っていました。というのも、今から約70年前の発売当初、お茶づけ海苔の製造現場では商品の検査用に「検印紙」という無地の紙を一枚同封していたそうです。その紙を有効活用しようと、「日本文化・芸術に興味を持ってもらい文化普及の一助になれば」という想いから、高い芸術価値を持つ絵画を印刷したのが始まりだったのです。お茶漬けのおまけに浮世絵カードを入れるなんて、とても粋な発想ですよね。

画像
実際に封入されていた「東海道五拾三次カード」の一例
広重の描いた各宿場の浮世絵が美しいカードになっている(全55種)
(※写真は永谷園プレスリリース画像より)

この取り組みは子どもから大人まで楽しめると話題になり、一時期はカードについている応募券を集めて応募すると全種類セットが当たるキャンペーンも開催され、大人気となりました。私も「全部集めたい!」と家族にねだってお茶漬けを買ってもらったことを思い出します。カード収集がブームになったことで、永谷園の名物企画となったそうです。実はこのカード封入、1997年に一度休止されていましたが、その後「和食のユネスコ無形文化遺産登録」「クールジャパン政策」、さらには東京オリンピック(2020年)前後の日本文化再評価の追い風もあり、「日本文化を身近に感じてもらいたい」と2016年に復活した経緯があります。そして復活から約10年が経ち、今回再び終了が発表されたというわけです。公式発表では「お客様に『文化を味わう時間』をお届けする想いはこれからも変わりません。私たちは今、新しい形でその想いを次の時代につなぐ準備を進めています」と記されており、カード終了はゴールではなく一つの節目だと強調されています。永谷園は今後、「文化発信の仕方を刷新する」つもりとのことで、これから食卓を楽しませてくれる新しい企画が生まれる予感がしますね。


終わるカード、残る価値 – コレクションは資産になる?

カードの封入終了は寂しいニュースですが、この出来事を別の角度から見ると、「モノとしての価値の保存」というテーマが浮かび上がってきます。皆さんは子どもの頃、なにか集めていたものはありませんか?たとえば、漫画のカードやシール、限定グッズなど、大人になっても「コレクション」として手元に残しているものがあるかもしれません。実はそういった趣味のコレクションが、長い目で見れば思わぬ資産価値を持つことがあります。今回の東海道五拾三次カードも、それ自体はお茶づけのおまけですが、熱心なファンにとっては全種コンプリートしたセットが宝物になりますし、中にはネットオークションやフリマアプリで取引されるケースも出てくるでしょう。現に、過去に配布されていた広重カードのフルセットが何千円もの値で取引されている例もあります(昭和に配布されていた初期版カードがメルカリで高額出品されていたとの話も)。こうした「文化的なコレクション」は、お金には代えられない思い出や趣味の価値がありますが、同時に限定品ゆえの希少価値がついて、おカネとしての価値も持ち得るのです。

少し専門的な言い方をすると、絵画・骨董品・トレーディングカード・記念コイン・腕時計などの実物資産コレクターズアイテムへの投資は、近年「コレクション投資」として注目されるようになっています。たとえば、世界的に見ても希少なコレクションアイテムは株式市場の変動に左右されにくく、インフレにも強いと言われます。株価が下がってもアンティークコインや有名画家の作品の価値がいきなりゼロになることは考えにくいですよね。また、そうしたアイテムは限定された数しか存在しないため、時間が経つほど相対的に希少性が増し、価値が下がりにくい傾向があります。そして何より、コレクション投資の魅力は「持っている間はそれを鑑賞したり使ったりして楽しめる」点にあります。たとえば、東海道五拾三次カードを集めてアルバムに綺麗に並べておけば、自分だけの小さな浮世絵美術館ができるわけです。楽しみながら資産価値も育つなんて、一石二鳥だと思いませんか。

豆知識:コレクション投資のメリット
希少性:数量が限られているため需要次第で価格が上がりやすく、資産価値が保たれやすい。
分散効果:株や債券と値動きのパターンが異なり、経済危機やインフレ時にも値崩れしにくい。
所有の喜び:持っている間、鑑賞や使用を通じて趣味として楽しめる(飾った絵画や記念コインを眺める喜び)。

このように、文化的なコレクションの価値は長期的な視点で見ると「投資」にも通じるものがあるのです。決して「カードを集めて一儲けしよう!」なんて短絡的な話ではなく、「良いものを長く大切に持つことで、結果的にそれが自分の資産を守り増やしてくれる」というイメージです。趣味で集めたものが将来お宝になるかもしれないというのはなんだか夢のある話ですよね。東海道五拾三次カードも、今は手に入らなくなることで希少価値が増し、「昔これ集めてたよ」という世代が大人になったときにコレクターアイテムとして再評価される可能性もあります。文化として愛された物には、お金以上の価値が宿ると同時に、お金にも換算しうる価値が秘められていることがあるのです。


「金(GOLD)」は語る – 変わらないものに価値が宿る

ここで少し話題を変えて、「金(GOLD)投資」のお話をしてみましょう。東海道五拾三次カードのような文化的コレクションとは全く別物に思えるかもしれませんが、「長期的に価値が変わらないものを持つ」という点で通じるものがあります。金は古来より世界中で価値ある資源として扱われてきました。皆さんもおそらく金の指輪やネックレスを見たことがあるでしょう。金はピカピカ光って錆びない金属ですが、その輝きと希少性が何千年経っても失われないため、人類はずっとそれを貴重なものとして扱ってきました。実際、歴史上金という資産は一度も価値がゼロになったことがなく、世界中どこでも通用する「普遍的なおカネ」と言われます。

現代においても、金は「有事の安全資産」なんて呼ばれ方をします。それは、戦争や経済危機などで円やドルといった通貨の信用が揺らいだとき、最後に頼りになるのは国に縛られない無国籍通貨である金だと考えられているからです。たとえばリーマン・ショックのような金融危機や、世界的なインフレが起きた局面では、多くの投資家や中央銀行がこぞって金を買い増したという事実があります。金は株式や債券のように利息や配当を生みませんが、「ただそこにあるだけ」で価値を保ち続ける不思議な存在です。極端な例を言えば、仮に日本円が紙くず同然になってしまうような事態が起きても、金そのものは世界共通の価値を持つため資産として機能します。まさに世界どこに行っても価値が認められる「無国籍通貨」なのです。

金投資というと難しく聞こえるかもしれませんが、要は「価値が変わりにくい実物を持っておく」という発想です。これは東海道カードをはじめとした文化的コレクションにも通じますよね。もちろん、金と違ってコレクションは市場価格が明確ではなかったり、流動性(売りたいときにすぐ買い手が見つかるかどうか)の問題はあります。しかし、「自分が信じられる価値あるものを長く持ち続ける」という点では同じです。初心者の方でも、たとえば純金のコインを1枚買ってみると、その重みと輝きに「ずっと変わらない価値」を実感できるかもしれません。金は世界共通のお守りのような資産ですし、コレクションも自分だけのお守りのように大切に育てていくものです。金融の専門家も「金は究極の守りの資産」と表現することがありますが、そこには「変わらないものが最後に人を助ける」という真理が込められているのでしょう。


文化の終わりは新たな始まり – 投資もアップデートの時代

永谷園のカード封入終了のニュースは、一つの文化が一区切りを迎える出来事です。しかし、同時に「新しい企画をお届けしてまいりますので、どうぞご期待ください」との言葉が発表にありました。つまり、終わりは新たな始まりでもあります。これは投資の世界にも言えることではないでしょうか。銀行預金や現金が当たり前だった時代から、株式投資や不動産投資が一般化し、さらに今ではコレクション投資や暗号資産など、新しい選択肢が次々と登場しています。変化を前向きに捉え、“新しい価値観”を受け入れることが大切です。

永谷園がカードという形で日本文化を伝える方法を終了するのは、「文化を伝える手段のアップデート」と言えます。これからはデジタル技術を使った別の方法や、新商品のプロモーションで文化を発信していくのかもしれません。たとえば、浮世絵カードに代わる企画としてデジタルコンテンツを配布したり、お茶づけ以外の商品で日本文化をアピールするかもしれません。いずれにせよ、同社は「新しい形でその想いを次の時代につなぐ準備」を進めているとのことなので、私たち消費者も楽しみに待ちたいですね。そしてこの姿勢は、私たち個人の資産運用にもヒントを与えてくれます。

投資家の皆さんも、ぜひ発想のアップデートを恐れないでください。たとえば、「預金だけではお金の価値は目減りしてしまうから、少し投資信託を始めてみよう」「株だけでなく金やアートにも少し資産を振り向けてみよう」といった具合に、新しい資産クラスや投資手法を前向きに取り入れることが大事です。文化も投資も時代とともに変化し、多様化するものです。東海道五拾三次カードの終了は、決して「日本文化人気の終焉」ではなく、次のステップへの橋渡しです。同じように、皆さんの資産形成も今まで馴染みがなかった方法に挑戦することで、新しい可能性が開けるかもしれません。

大事なのは、軸となる想いは変えずに手法を柔軟に変えることです。永谷園で言えば「日本文化を届けたい」という軸はそのままに、カードから別の企画へと手法を変えようとしています。投資で言えば、「将来に備えて資産を守り増やしたい」という軸はそのままに、手段は預金だけでなく投資信託も使ってみる、国内だけでなく海外資産も検討してみる、あるいは実物資産もポートフォリオに加えてみる、といった変化を受け入れることです。そうすることで、時代の変化に対応しながらも長期的な豊かさを目指せるでしょう。


文化と資産、長い目で育む豊かさ

永谷園の「東海道五拾三次カード」封入終了というニュースを通じて、私たちは「終わる文化」と「始まる価値」について考える機会を得ました。一見すると、お茶づけの小さなカードの話と資産運用は無関係にも思えます。しかし、振り返ってみればどちらも「大切なものを長期的に守り育てていく」という点でつながっています。文化は形を変えて受け継がれ、良いものは時代を超えて残っていきます。資産もまた、目先の上下に一喜一憂せず、長い目で見て価値のあるものにコツコツと投じていけば、やがて大きな果実をもたらしてくれるでしょう。

カード収集に熱中したあの頃の気持ちを思い出しながら、これからは資産づくりにも同じような楽しみと長期展望を持ってみませんか?趣味で集めた浮世絵カードが家族の会話を弾ませたように、将来のために買った金のコインやお気に入りの実物資産が、あなたの心を支えてくれる日が来るかもしれません。文化の変化を嘆くのではなく、新しい形で受け継がれることを喜びながら、自分自身の投資の文化もアップデートしていきましょう。

長期的な視点で価値を捉えること。それこそが、文化を味わうことと投資に通じる共通の秘訣なのです。終わりゆく伝統に敬意を払い、新たに始まる価値に期待を寄せつつ、私たちも「ぶれない想い」を持って歩んでいきたいですね。


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