2025/10/21

【要警戒】カンボジア投資の「光と闇」〜米ドルの誘惑に潜む危険とは?〜

最近、「東南アジアの新興国で資産運用するとお得」「カンボジアなら米ドルが使えて金利も高い」といった話を耳にしませんか?確かに魅力的に聞こえます。しかし、弊社R-TRUSTでは最終的に「カンボジアなど東南アジアの新興国(※シンガポール除く)での海外現地投資はおすすめしない」と明言する決断をいたしました。今回はその理由を、初心者の方にも分かりやすくお伝えします。海外投資に潜む“光と闇”を一緒に見ていきましょう。



米ドルが使える国の便利さと、その裏に潜む闇

カンボジアは自国通貨リエルもありますが、日常的に米ドル(USD)が広く使えることで知られています。米ドルは世界的に信用のある通貨なので、資産の分散先としてメリットがあります。たとえばカンボジアの銀行では米ドル建ての定期預金で年利4~5%という高金利も実現しており、日本円だけで運用するよりリスク分散できる魅力があります。日本人が観光ビザでも比較的簡単に現地の銀行口座を開設できることもあって、カンボジアの米ドル口座は資産運用初心者にとってハードルが低い選択肢として注目されているのです。こう聞くと「米ドルが使えるなんて便利そう!」と思いますよね。

ところが、この「米ドルが自由に使える」利便性の裏側に目を向けると、カンボジア特有の大きなリスクが見えてきます。一言でいえば、金融管理の緩さにつけ込んだ犯罪組織の暗躍です。米ドルが当たり前に流通し、しかも規制が先進国ほど厳しくない環境は、悪意を持つ者にとって格好の舞台になってしまいます。事実、カンボジアは近年、国際的な詐欺ビジネスやマネーロンダリング(資金洗浄)の一大拠点となっていると指摘されています。首都プノンペンや港湾都市シアヌークビルには、世界中から集まった詐欺グループが密かに根城を構え、巨大な違法資金洗浄ネットワークのハブになっているのです。

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こちらは2025年3月に撮影されたカンボジア・シアヌークビルの海岸沿いの様子です。一見すると高層ホテルやカジノが建ち並ぶ新興リゾートですが、その一部が巨大な詐欺インフラとして機能している可能性が指摘されています。米ドルがじゃぶじゃぶ使え、匿名性の高い取引ができてしまうこの環境は、犯罪者にとって非常に都合が良いのです。


カンボジアで相次ぐ詐欺事件と誘拐事件

こうした“闇”の部分は、現実に深刻な事件を引き起こしています。今年、カンボジア南部の詐欺犯罪拠点近くで20代の韓国人留学生が遺体で見つかり、現地の犯罪組織に拉致され拷問の末に殺害されていたことが明らかになりました。この事件を受けて韓国政府は2025年10月、カンボジア南部の一部地域(ボコル山周辺や国境の町バベット、ポイペトなど)を自国民の渡航禁止区域に指定しました。それほどまでに、カンボジアにおける特殊詐欺絡みの犯罪は凶悪化し、国際問題になっているのです。

実態を探ると驚くべき数字が出てきます。韓国政府や現地報道によれば、カンボジアでは約1,000人もの韓国人がオンライン詐欺に関与しているとされます。韓国大使館に助けを求めた件数は急増し、2022年は1件だったのが翌2023年には17件、2024年には220件、そして2025年は8月までで330件にも上りました。現在も約80人の韓国人が行方不明になっているというのです。被害は韓国人だけに留まらず、ベトナム人や日本人が騙されて現地に連れ込まれ、監禁状態で詐欺に加担させられるケースも少なくありません。実際、1日12時間以上も電話やSNSで特殊詐欺を強要され、ノルマ未達だと暴力を受ける――まるで現代の奴隷のような悲惨な証言が相次いでいます。

さらに経済面でも見逃せないデータがあります。カンボジア国内の詐欺取引の総額は、最大で同国の国内総生産(GDP)の60%に相当するとの報告すらあります。もしこれが事実なら、国家規模で詐欺マネーが横行している計算です。この問題に対しては各国の当局も動き始めており、日本や米国なども国際犯罪集団の摘発に乗り出しています。

たとえば日本では、警視庁がカンボジアに拠点を置く特殊詐欺グループの中国人リーダーら3名を組織的詐欺容疑で逮捕しました。彼らのグループは主に日本の高齢者を狙った「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」を繰り返し、2024年8月から2025年1月にかけて約500人から総額50億円もの金を騙し取っていたとされています。一方アメリカでも、米司法省がカンボジアを拠点とする巨大企業グループの創業者を詐欺などの容疑で起訴し、違法収益とみられる暗号資産150億ドル(約2兆3,000億円)を没収する訴訟を起こしました。これは米司法省史上最大の資産没収訴訟とされ、米国のベッセント財務長官も「国際詐欺の急増で米国人は数十億ドルの被害を受けている」と異例の声明を出しています。もはやカンボジアで暗躍する詐欺組織は一国だけの問題ではなく、世界規模で取り締まりが強化される事態になっているのです。

このように「米ドルが使える新興国」には世界中のマネーが集まる光の部分がある一方、犯罪者も集まる闇の部分があることを忘れてはいけません。安易に「高金利だから」「便利だから」と手を出すと、こうした闇の側面に巻き込まれるリスクがあるのです。


 「CRS非加盟国なら非課税」は大間違い!脱税リスクに要注意

海外投資の話でもう一つ耳にするのが、「CRS(共通報告基準)に加盟していない国なら口座情報が各国に共有されないから、そこで運用すれば日本では非課税でお得」という主張です。確かに、CRS非加盟国というのは存在します。CRSとはOECD(経済協力開発機構)が導入を進めている国際的な税務情報の自動交換制度で、日本を含む100カ国以上が参加しています。この制度では各国の税務当局が非居住者(外国人)の金融口座情報を毎年やりとりするため、たとえば日本人がシンガポールやスイスなど加盟国の銀行に隠し口座を持っても、残高や取引が自動的に日本に通報される仕組みです。要するに「海外にお金を隠しても加盟国同士では丸見えになる時代」になったわけですね。

ところがカンボジアやフィリピン、ベトナム、そして米国などはこのCRSに非加盟です(米国は独自にFATCA法がありますが相互通報という点では特殊な立場です)。そのためたとえばカンボジアの銀行に日本人が口座を持っていても、現在は日本の税務当局に自動通報されません。この事実から「それならカンボジアに預金しておけば、日本で税金を申告しなくてもバレないんじゃないか?」と考える人もいるようです。確かに短期的には情報が共有されないため当局の目を逃れやすい側面がありますが、ここで注意すべきはそれが合法かどうかは別問題だということです。

日本の税法上、海外で得た利息や売却益なども原則として日本に居住している限り申告納税する義務があります。カンボジアがCRS非加盟だからといって申告せず税金を納めなければ、それは明確な法律違反、つまり脱税です。税理士など専門家も「海外資産で得た利益についても絶対に日本で申告してください。現在はバレなくても、将来その国がCRSに加盟すれば過去に遡って情報開示され、結局脱税が発覚するリスクが高いです」と強く警鐘を鳴らしています。実際、今後はCRS非加盟だった国々も参加に踏み切る可能性が高いとされます。もし後から過去の口座残高まで開示されれば、「なぜ申告していなかったのか?」と追及され、多額の追徴課税や罰則を受ける羽目になるでしょう。甘い誘いに乗って税金をごまかそうとしても、「魅力どころか逆にリスキー」なのです。

大切なのは、投資家自身が法に則った納税意識を持つことです。たとえ誰かに「カンボジアなら抜け道だからバレないよ」と言われても、本当に自分の大事なお金にそんな危ない橋を渡らせていいのか、よく考えてみてください。海外投資で利益が出たなら、その国がCRS加盟かどうかに関係なく必ず税理士に相談して日本で確定申告することが健全な資産防衛策です。違法な脱税に手を染めてしまっては元も子もありませんし、一度「海外で不正に資産隠しをしていた」などと報じられてしまえば、社会的信用も一瞬で失ってしまいます。

また、CRS非加盟をウリに「〇〇なら税金ゼロで安全に運用できますよ!」などと勧誘してくる業者にも注意が必要です。それが本当に合法的な節税なのか、単なる脱税ほう助なのか、冷静に見極めましょう。最終的に税務上の責任を負うのは自分自身です。「知らなかった」では済まされないのが税金の世界だということを忘れないでください。


海外にお金を移す必要は本当にある?

以上のように、カンボジアをはじめとする一部新興国での現地投資には大きなリスクが伴います。「それでも私は海外に資産を置きたいんだ」という明確な目的や事情(たとえば実際にその国に移住して生活する予定がある、現地で事業を展開する必要がある等)があるなら別ですが、そうでない限り無理に資金を海外に逃がす必要はありません。特に脱税まがいの発想で国外にお金を隠すことは、先ほど述べたように法律違反であり極めて危険です。

むしろ海外に置いたお金を後で日本に戻すこと自体が難しくなりつつある点にも注意しましょう。近年はマネーロンダリング対策が世界的に厳格化されており、日本の銀行も「怪しい送金ではないか?」と非常に敏感になっています。たとえば「送金人の名義や目的が不明瞭」「急に海外から大金が振り込まれる」といった場合、銀行が入金をストップしてしまうケースが増えているのです。特にカンボジア発の送金は、前述の通り国際的にマネロン疑惑の目が向けられているため、日本の金融機関も神経質になっています。実際に「カンボジア絡みの入金では追加書類の提出を求められたり、最悪の場合受取を拒否された」という報告もあります。せっかく海外で増やしたお金が日本に持って帰れないのでは意味がありませんよね。

要するに、特別な事情がない限り資産は国内でしっかり運用・防衛するのが基本なのです。幸い、日本には初心者にも使いやすい優れた制度や選択肢が揃っています。次に、そうした国内でできる安全かつ健全な資産形成の方法について確認してみましょう。


国内でできる安全・健全な資産形成:「with GOLD戦略」のススメ

海外の怪しい話に手を出さずとも、日本国内で十分に堅実な資産形成を行うことは可能です。弊社R-TRUSTでは、金(GOLD)を上手に活用した「with GOLD戦略」による資産構築を提案しています。具体的には、金(地金型金貨)の積み増しと、新NISA(少額投資非課税制度)を活用した米国ETFや投資信託への投資を組み合わせる方法です。

まず「金(GOLD)」は古くから「有事の安全資産」と呼ばれ、インフレや通貨価値の下落に強い守りの資産です。特に地金型金貨は純度の高い金そのものですから価値がゼロになる心配がなく、長期的な資産保全に向いています。加えて、アンティークコインやモダンコイン(近代~現代の発行枚数限定コイン)など収集的な価値を持つコインもポートフォリオに加えることで、将来的なリターンの可能性を最大化できます。金貨やコインを毎月コツコツ積み立てていけば、価格変動のリスクを平準化しながら将来の安心を蓄えることができるでしょう。

一方、新しいNISA制度も見逃せません。新NISAでは年間最大360万円までの投資から得られる利益が非課税となり、まさに資産を「増やす」ための強力な味方です。この非課税枠を活用し、たとえばS&P500連動の米国株ETFや優良な投資信託に積立投資をすれば、世界経済の成長を取り込みながら効率的に資産を増やしていけます。実際、米国株式市場は過去数十年にわたり安定した成長を続けており、新NISA口座を通じて米国ETFを運用する人も増えています。少額からでもコツコツと継続投資し、長期の複利効果を狙えば、着実に将来の資産形成につながるでしょう。

このように、「金(守り)」と「NISA投資(攻め)」を組み合わせることで、リスクを抑えつつリターンも狙えるバランスの良い資産戦略が実現できます。金によって資産の土台をしっかり守り、NISAを通じて成長エンジンを回すイメージです。国内制度をフル活用したこの「with GOLD戦略」であれば、法律に悩むこともなく、安心して資産を殖やすことができるのではないでしょうか。

海外の甘い誘い話に惑わされず、ぜひ身近な制度や資産を賢く使って、ご自身の大切な資産を安全かつ健全に守り育ててください。それが遠回りなようでいて、実は一番確実な道なのです。


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